危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる

 約束したわけではないけれど、金曜日の夜は必ず二人で過ごすようになっていた。
 まだ未解決のこともあるけれど、蓮と会えると思うと疲れや不安も飛ぶ。
今日も蓮がもうすぐ部屋に来る。仕事帰りにすみれはスーパーで材料を買い込むついでに、ちょっと考えてからカセットコンロと、一人暮らしには少し大きい鍋を買った。
 白菜やしいたけ、豆腐や肉といったごく普通の材料を出汁に入れ、白米を炊く。
 何度も時計を見る。

 最近では、蓮はすみれの部屋に泊まることが多い。帰るつもりで来るのだろうが、どうしても肌を重ね、抱き合っているといつまでも離れがたく、結局朝までいることになる。

 一昨日通販で買った小さなこたつの上にカセットコンロを置き、いつでも食べられるよう鍋をセットしておく。
 今か今かと待ちわびていると、インターフォンのベルが鳴る。すみれは急いで玄関へ向かった。

「おかえり。冷えてる。一気に寒くなったから」
「ごめん。遅くなって。これ……おめでとう」

< 161 / 284 >

この作品をシェア

pagetop