危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる

「私も、蓮を苦しめたくない。今まで辛かったでしょう」
「俺はすみれがいてくれたらいい。もう過去は忘れる」

 すみれの背を撫でる。詳しくは言わないが、以前入院してから体調がよくないのは知っている。これからはすみれに負担をかけたくなかった。

「少し寝たほうがいい」
「私、母がいないぶん、父にずっと認められたかったんだろうと思う。反発を覚えながらも、争ったり反抗したりすることはしなかったの。そのツケが今来ているんだと思う」
「それは違う」
「いいえ。父のした悪いことは、私も一緒に考えるべきだし、責められても仕方がないと思う。いいとこどりなんてできない」

 ──違う、それは。親のしたことを子供が責任を取る必要なんてないんだ。
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