危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
☆平穏な日々の終わり

「それで脅迫状のせいで、二人で会いにくくなったってこと?」

 久しぶりに会った達也にレストランで事情を話すと、がっかりした顔をされた。
 食道楽の達也の選んだ戸建てレストランは、手入れの行き届いたテラスがあり、色とりどりの薔薇が咲いていた。予約を取るだけで3か月かかるという。クリスタルのシャンデリアが、心地よく店内を照らしている。
 透明なガラスのお皿に入った前菜は、美しく盛り付けられていた。

「そうなの……。片桐さんに私のために仕事を中断させるわけにもいかないし。しばらく休日は家でおとなしくしていようかなって」
「休日は俺が送迎するよ。よりによって片桐ねぇ」

 好意は嬉しいが、内科医で夜勤もある達也にそんなことは頼めない。
 あまりプライベートで時間を割かせてもらうわけにはいかないし、脅迫状の内容は具体的で少しの間出歩くのは控えたほうがいいというのも父の意見だった。
 一体どんな内容だったのか、聞いてはいないが、父がそこまで警戒するからにはそれなりに悪質なものだったのだろう。
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