危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
一度帰ってきたものの、父と顔を合わせたくない。どうしようもない気持ちに襲われ、一人で家を飛び出す。
出かけようとするとまだ家にいた片桐に会う。最近仕事で父に家まで呼びつけられることも多いようだった。
「一人でどこへ? 送ります」
「もう大丈夫。脅迫状の件は解決したから」
「宝来先生から一人にするなと言われております」
毅然と言い放つ片桐に、
「脅迫してた人は彼の恋人みたい。だから私と彼が別れたらもう危害を加えられることもないでしょう」
自棄になって言っても片桐の表情は変わらない。すっと正面から片桐を見つめた。
「あなたも……知ってたんじゃないの? 父も脅迫状の相手が誰か知ってたみたいだから」