危険な略奪愛 お嬢様は復讐者の手に堕ちる
「あなたには黙ってたけど、相手の女はあなたの職場や自宅の前をうろついてたんだ。かなり不安定な様子だから、一人になるのはやめてください」
「……」
 
 まさかそこまでとは思わなかった。
 やはり自分だけ知らなかったのだ。ばかばかしくなる。たとえその女性に遭遇したとしても、今この家にいるよりはマシに思えた。
 唇を噛んで、じっと下を向いていると、片桐がすみれに言った。

「どうしても家にいたくないというなら俺がお連れしますよ」

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