「みんなで幸せになると良いよ。」
彼女は『なんで?』と聞いたけど、

感じたことを言ってはいけないような気がして
なんとなく言葉を濁した。

今思えば、このとき素直に感じた
「得体の知れない不安」みたいなものを
彼女に言うべきだったのかもしれない。

このときは分からなかった。

正しいとか、間違いだったとか
そういう対象になるとは思ってもいなかったし、
何より言ったところで、

『はっ?何を言うてるんよ。意味わからへんよ。」と

変な奴扱いされて笑われるのがオチだと思った。


違う話題を探していた。
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