「みんなで幸せになると良いよ。」
ママは『虐待』って言葉に使命感みたいなものを感じたみたいだった。

「私が守ってあげるから」って強く抱きしめてくれた。

覚えてる限りでははじめて感じる人肌の温もりだった。

ママは「無断は駄目、お家の人に一度でいいから電話しなさい。」って言ったけど、

私は拒否した。どうしても嫌だと。

ママは私から自宅の電話番号を聞くと代わりに掛けてくれた。

はじめは穏やかに外泊することへの承諾を貰いたいといっていた。

段々電話での会話がヒートアップしてるのが分かった。

「大丈夫、安心して。」って小さい彼は言ってくれた。

「あなたがたが娘さんにしてることはどうなんですか?」

ってママが大きな声を張り上げたの。

その言葉を聞くと少し罪悪感を感じたわ。
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