「みんなで幸せになると良いよ。」
椿はリーダーシップも協調性もなく、俗に言う幽霊部員だった。
はじめて部室で椿をみたときの衝撃は大きかった。
ドラムセットのバスドラムに消音の為いれている座布団をドラマーが叩いてる最中にかっぱらっていった。

次に構内で見たとき茶色かった座布団はピンクに変わっていた。

『上から布かぶして縫ったった。あれやとダサくて使えへんやん?』

自分の苦労を労えよと言わんばかりにため息をついていた。

『あと、あのドラマーに言うといて。きしょいって。』

「なんかあったんですか?」

『私のアド調べてメール打ってきよんねん。座布団かえぇせ~o(゚∀゚)oって 』

黙って頷いて彼女の動向を観察した。
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