「みんなで幸せになると良いよ。」
『有り得んくない?顔文字使うなよな。絵文字でハートも来るんよ。』

「返したらいいっすやん。もともと椿さんのやないし。」

『真面目か!じゃぁ、聞くね。座布団として生まれ変わったとしよう。』

「はい?」

『君は座布団くんだ。敷物として大和魂をもって生まれてきたのに、
いつのまにか舶来楽器の中に閉じ込められて音を消せと言われる辛さ。
音を出すのが楽器、それを消すんよ?君の存在意義は?』

「お尻の下にひかれるという役目以外は不当だ、と?」

『物分りのいい後輩や。お金だしてくれるならデートしてあげるで。』

互いこんな会話に意味がないことは知っていた。

ただ、「サークルに思い入れがない」という共通項で繋がった気がする。
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