「みんなで幸せになると良いよ。」
次の瞬間、布製の靴の底が僕の左肩を捉える。
右足は空気を刺しこちら目掛けて迫ってくる。
薄汚れたクリーム色の靴底とTシャツの距離が10cmを切ったところで僕は左足を下げ、半身になる。
標的を失った右足は少し静止したあと、着地点を地面にして足をつけた。

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