「みんなで幸せになると良いよ。」
『誰が泳ぐか。多くないし。ってかうるさいねん、男のくせにチマチマ!』

「ほんま可愛げないよね。もう少し女性らしくしたらえぇのに。」

『余計なお世話以外の何ものでもないで?』

使い古されたスピーカーから軽快なメロディが流れる。

「来た。」

各駅停車がホームに滑り込んだ。

彼女は気だるそうに立ち上がり
大きな口であくびをして
電車に乗り込んだ。
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