「みんなで幸せになると良いよ。」
選び放題のなか僕らは明らかに著作権無視のお面を買った。

僕は全身赤いタイツ着てるであろうヒーローのお面、彼女はネズミをモチーフにしたキャラクターのお面。

僕がファイティングポーズをとると彼女も対抗してきた。
著作権どころかキャラクターさえ無視して可愛いネズミがカンフーの構えを見せている。

互いにお面と浴衣との最悪のコンビネーションに気付くと
『ダサっ!」と2文字だけハモって、同じ長さの呼吸をおいてケタケタ笑う。
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