子兎さんは俺様総長のお気に入り
7.噂の転校生
長いようであっという間だった夏休みから、2ヶ月が過ぎた11月。
夏の猛暑は去り、肌寒くなったこの季節は3年生…理王と大翔にとって進路活動に追われている。
私の勉強を見つつ、理王は夜遅くまで勉強を続けてレベルの高い大学を目指しているのだとか。
今日も学校が終わってからのルーティンをこなし、お互いの自由時間。
といっても、どっちも同じテーブルに教科書とノートを広げて課題に取り組んでいる。
理王は、高校ではやらないでしょレベルの難しいケイエイの勉強。
「そういえば、今度お前のクラスに転校生来るらしいよ」
「え!?そうなの?…って、なんで私より先に知ってるの」
「理事長から聞いたんだよ。ほら、俺ら知り合いじゃん」
「それにしても個人情報ガバガバすぎる気が……」
そう、今の城北高校の理事長は元黒龍の総長だったそうで理王たちが自由なのも、理事長が彼らをよく知っているから。
「ちなみに女の子?」
「お前今個人情報ガバガバとか言ってたのに、それ聞く?」
「だ、だってそこまで聞いちゃったら気になるじゃん!」