子兎さんは俺様総長のお気に入り
「ちなみに何キロ太った?」
「それが4キロ…って、言わせないでよ!大翔のバカタレ」
現実に引き戻すのは、私に対してデリカシーの欠けらも無い大翔。
幸いまだお腹にお肉がついているだけで、顔周りは無事だ。
けど、このまま食べ続けていたら元々が丸顔なのに、更にサッカーボールのように膨れてしまう。
そこまで考えて、一気に血の気が引いたところに、ずっと黙って聞いていた理王が口を開いた。
「それで家でも飯控えてたのか?」
「実はそう…」
「あのな、お前は元が細いから本来ならもっと太ってていいんだよ」
「だ、だってお腹とかお肉すごいもん」
「毎日一緒に寝てる俺が気になってねーんだからへいきだって」
「わー!!理王!今それ言うことじゃない」
「なんでだよ、別にいいだろ」
理王はこうやって、真顔でプライベートを包み隠さず話すから、私の心臓はいつもうるさい。
この言い合いは、イチャつきと捉えられ、誰か一人は必ず────
「出たよ!黒龍名物の夫婦喧嘩」
と、揶揄う人がいる。
今日は、子供が玩具を買ってもらった時のように、はしゃぎながら健太くんが言った。