タオル係の、独占欲。(短)

もう覚えてますって。
ってか、忘れませんって!と主張するも。


私の言うことは、なぜか緒都くんに信じてもらえないようで。



「ってわけで、今日のタオル係の仕事を始めます」と。


変なアナウンスの後。

緒都くんは、再び私の顔の上に、タオルを走らせるのだった。







次の日。

教室に着いてカバンを開けると、目に入ったのは……袋に入ったタオル。


そう。このタオルは、緒都くんのタオル。昨日、私の涙を散々拭いた後……



『じゃあね、小竹さん』

『ま、待ってください! タオル、洗います! というか、洗わせてください!』



というやりとりの末。

無事に洗濯完了となったタオルを返すべく、家から持ってきたという訳だ。
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