タオル係の、独占欲。(短)
彼女たちのものさしで、緒都くんの価値を決められてるような。
そんな言い方が気に食わなくて……私はつい、言い返そうと口を開けた。
だけど、その時。
パシッ
「はい。しゅーりょー」
「むがっ」
視界いっぱいに広がるピンク。
この肌触り……まさか、タオル?
すると、私の予想は正解だったみたいで。
顔の前にある物に手を伸ばすと、桜色のふわふわタオルに当たる。
タオル……ってことは。
さっき「しゅーりょー」って言ったのって――!
「緒都、くん?」
「うん。ただいま」
涼しい顔をしてみせるくせに、肩で息をして、横顔に汗を何筋も流して。
たまたま通りかかりました、って装ってる。そんな私のタオル係。