タオル係の、独占欲。(短)
「”ここでいい”って。それって、これ以上、近づくなってこと?」
「……こ、ここから一人で帰れるって。そういう意味です」
「一人? ここにいる俺は?」
「緒都くんも、緒都くんの家に帰ってください……と、いう意味です」
本来、私は「知らんぷりちゃん」なんて呼ばれて。そして緒都くんは、クラスで無気力なんて言われつつも人気があって、モテる人で。
もともと釣り合わない二人なのだから、これから先、一緒にいられない。
――俺、君の泣き顔が好きだからさ
――俺が、君を独占したいって、そう言ってるの
その言葉で、どれだけ心臓がうるさく鳴ろうが。
その言葉が、どれだけ心を温かくしようが。
二人のそれぞれを線で引いたところで、限りなく並行で。決して交わらない。だって、釣り合わない二人なんだもん。
なら、それなら……この辺りで早めに手を打つのが、良いに決まってる。