タオル係の、独占欲。(短)
強がりを言った。
うそをついた。
私はまだ、あのタオルに包まれていたかったのだと。今さら気づく。
「独占したいって、言ってくれて……すごく嬉しかった」
雨の中に、本音を隠す。
この雨音に「好き」を閉じ込めておけば、また次に雨が降った時、そんな淡い恋もあったのだと思い出せるから。
あの日、私が抱いていたのは「好き」という感情で。
あの時、私は間違いなく恋をしていたのだと――
思い出して、温かい気持ちになれるから。
だからサヨナラ、私の生まれたての恋――