茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
百子は陽翔の背中にぎゅっとしがみつく。陽翔の気遣いと、彼の裸の胸が温かく百子を包み、百子は心の底から彼に感謝し、彼の耳元で囁く。

「うん、分かった。陽翔、本当にありがとう……! 気を遣ってくれて嬉しい……! でも陽翔もしんどかったりしたら言ってね? だって陽翔が苦しかったり痛かったら悲しいもん……だから陽翔も約束してくれないと嫌。陽翔も自分を大事にして」

後半になるに連れて艶を増す百子の声に、陽翔はふっと笑って頷き、彼女の桜桃のような唇をそっと啄み、しばらく二人はお互いの密着した体温と心音のみが支配する時間を漂う。

「約束する……俺達、やっぱり似た者同士だな」

百子が頷き、お揃いで嬉しいと微笑むものだから、陽翔は再び彼女を押し倒し、彼女の鼻にかかったような甘い声を、彼女の舌を口腔を味わい尽くして一度彼女の顔を見下ろす。劣情に潤んだ彼女の瞳は、陽翔の雄を滾らせるのに申し分ない。

「仕切り直しだ。百子」

獰猛な笑みが百子に向けられる。鎮火した体の奥が再び燃え盛るのに、大した時間は掛からなかった。首筋に陽翔の唇や舌が這い回り、双丘をゆっくりと陽翔の左手が蠢いて、腹に、脇腹に、腰に、太ももに降りていく。陽翔が肝心な所に触れないために、緩く疼きが蓄積していき、百子は陽翔の腕を掴んだ。

「はる、と……」

彼の指が双丘の蕾に触れるか触れないかの所まで来たと思えば、すぐに反れてしまい、百子は悲しげに陽翔の指を目で追う。縋るように彼の顔を見れば、人の悪い笑みがそこに浮かんでいた。最奥から熱を、潤むものを感じた百子は、先程逃げた彼の手を自身の胸に誘導する。

「おね、がい……さわって……」

情欲を孕んだ彼女の瞳が、艶っぽい声が、柔らかくて吸い付くような肌が、悩ましげな表情が、一気に陽翔の熱杭を痛いほどに滾らせる。彼女を焦らす計画が、根底から崩れ去るあっけない音が彼の脳内に虚しく響く。

「ったく……俺が可愛がる前からこんなに尖らせて。エッロ……」

陽翔は固くなった蕾を舌で突き、軽く吸い付く。そのまま舌でころころと転がし、やや強めに吸ってから唇を離し、息をそっと吹きかける。もう片方の蕾はフェザータッチで翻弄していると、百子の体が跳ね、彼女の嬌声と蕾を舐る音だけが淫靡に二人の耳朶を撫でた。
< 185 / 242 >

この作品をシェア

pagetop