茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
「百子が可愛過ぎるのが悪い。いくらでもシたくなるだろうが」

「どういう理屈……ひゃんっ!」

そう言いながら陽翔は百子を仰向けにして、蜜がしとどに滴り落ちる秘花に手を伸ばし、指を入れていた。彼女の甘い声が聞こえたので、陽翔はニンマリとする。

「よし、解れてるな。百子、付き合ってくれるだろ?」

陽翔は新しく取り出した避妊具の包装を口に咥え、片手と歯を使って開封して取り出し、素早く自身の猛りに装着して、すでに泥濘んでいる秘花に突き立てる。

「わ、たし、まだ、何も……言ってない……! ああんっ!」

陽翔が秘花の入り口の近くを擦り付けるので、彼女の抗議は嬌声の中に飲み込まれてしまう。彼がもたらす悦びは、先程彼を受け入れた時よりも強い気がして思わず彼にしがみついた。その時に下腹部に力が入ったようで、陽翔の低い声が百子の耳朶を撫でる。

(さっきよりも……気持ちいい……)

「あんまり締めんな。すぐにイっちまうだろ」

「そん、な、こと、いわれ、っても……! ああっ!」

百子は目の前を真っ白にしながら途切れ途切れに応える。百子の意に反して襞が陽翔の熱杭に絡みつき、先程よりも膨らんだ彼自身の形を感じながら声を上げた。

「それもこれも百子が可愛過ぎるからいけないんだ。ほら、体の方が素直だぞ」

そのまま奥をノックされ、百子は白い奔流に何度も飲み込まれ、結局日が暮れるまで彼の愛を受け入れることとなる。足腰が立たなくなった百子の代わりに陽翔が夕食を作ってくれたのは嬉しかったが、陽翔が抱き潰した件については掠れた声で抗議する羽目になった。結局百子はダイニングまで陽翔に運んでもらったのである。

「もう! やりすぎよ! そりゃ気持ちいいけど、私が動けなくなるくらいするのはどうなの!」

首を竦めて豚の生姜焼きを陽翔はつつく。百子と思いが通じたのでついつい張り切り過ぎてしまったのだが、まさか百子を抱き潰すことになるとは思わなかったのだ。

「……すまん。なるべく加減するから」

「そうしてくれると助かるわ」

百子は気だるい体を叱咤しながらゆっくりと味噌汁をすする。激しい《《運動》》をした後には味噌汁の温かさが全身にじんわりと染み渡り、百子はホッと息をついた。

「でも……陽翔が彼氏で良かった。ありがとう」

百子がそう言って微笑むものだから、陽翔の理性はシジミよりも小さくなって消えてしまう。結局その日の晩も陽翔が張り切って百子が気絶するまで続け、翌朝起きた百子にガミガミと説教される羽目になってしまった。
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