学校の中で
 私がここまで美桜と一緒の高校に行きたい理由。

 それは、小学生の時に転校してしまった彼女と、また同じ学校に登校したり、一緒に遊びに行ったりしたいから。

 …それと、私が他の人とうまく話せなくて、高校で一人になりそうだったからね。

「彼らは先輩で、高校二年生。私の通ってた中学の先輩でもあって、学校ですごく人気だったの。」

「ふーん?かっこいいから?」

「当たり前でしょ。」

「っあ〜、やっぱり現実のかっこいいかわいいはわからない…」
 
「相変わらずね。」
 
「そうなんだ。」

 私の家ではあまりアイドルとか出てくる番組を見なかった。そもそもそこまでテレビも見ていないから、アイドルの名前どころか芸能人の名前も、有名な人以外は殆ど知らない。

 そのせいで、現実のかっこいいもかわいいもあまりわからないのだ。漫画とかの絵だったらわかるのに。

「だったら鏡を見てみれば〜?」

「またまた冗談言って〜、私より美桜のほうが可愛いよ!」

「嘘じゃないって…でもありがとね。で、黒い髪の…ていけない、ほら、早く教室に行く!」

「やばっいこいこ!」
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