契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
 私の推しの斗真さまと同じ役職。名前も斗真さまに負けないくらいイケメンそうな感じ。『ひと目見れば孫とわかる』と言われたけど、どんな人なのだろう。
 でも、突然見知らぬ女に会えと言われて素直に来るとは思えない。普通は拒否する。
「やっぱりちゃんと華子さんに断ればよかったな」
 お孫さんにも悪いことをしちゃったかも。私って……強く言われると断れないのよね。
 お孫さんが現れなかったら、気分転換に斗真さまの映画を観ていこう。せっかく新宿に来たんだもの。今日はまた違う入場特典だから、ゲットできたら嬉しい。
「えーと、どこかいい席は空いてないかな」
 ひとりで観るなら隅っこの席がいい。
 スマホを操作して映画のチケットを購入しようとしたら、斗真さまの声が聞こえた。
「櫻井莉乃さんですか?」
 低くてクールなイケメンボイス。
 え? まさか本物の斗真さまじゃないよね?
 スマホから顔を上げて正面を見ると、斗真さまに瓜ふたつのスーツ姿の男性が立っていた。
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