契約婚初夜、冷徹警視正の激愛が溢れて抗えない
 柊吾さんの言葉で、両親に笑顔で見送られ、あれよあれよという間に家を出る。
 和也は私たちの結婚にまだ反対しているようで、見送ってはくれなかった。
 タクシーで区役所へ向かう途中も、和也が玄関で柊吾さんに喧嘩腰に言った言葉が頭に残っていた。
『莉乃を泣かせたら許さないよ』
 私が脚のことで同級生にいじめられていた時も、和也はそう言って私を守ってくれたっけ。
「和也さんのことが気になりますか?」
「幼馴染が失礼なこと言ってすみません。和也は私の脚の怪我が自分のせいだと思っていて、親以上に私に過保護になるんですよ」
 私の心配ばかりしてないで、早くいい人を見つけて結婚すればいいのに。
 休みのたびに実家に帰ってくるのは、きっと私の様子を確認するためだ。
「とても大事にされてるんですね。なんだか妬けます」
 柊吾さんの言葉を聞いて、慌ててフォローする。
「あの……家が隣同士で姉弟のように育っただけで、そんな柊吾さんが心配するような関係ではないんですよ」
 私の話を聞いて、彼がボソッと呟く。
「やはり彼にとっては一番身近な異性ってことか」
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