最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
 護衛と聞いていたけれど、それは側にいるための口実だと思っていたんだって。
 実際来たのが普通の女の子にしか見えなかったからやっぱりって思ったんだとか。

「その……悪かったな。兄さんにすり寄る女子と同じだと思ってたから」
「そうだったんだ」

 てっきり護衛として信用されていないからだと思っていたけれど、それ以前に勘違いされていたらしい。
 怒るよりもあきれてしまう。
 とりあえずあやまってくれたし、これからはちゃんと護衛として見てもらえるなら別にいいかな?

「僕もそんな感じだと思ってた。あやまるよ……ごめんね?」
「いえ、分かってもらえたのならいいです」

 いつもは無表情に近い柊さんが申し訳なさそうに眉を下げる様子を見て、本当にどうでも良くなった。
 こんなふうに感情を出してくれるようになったなら、これからは護衛任務ももう少しやりやすくなりそうだし。

「これからも護衛頑張るのでよろしくお願いしますね」

 私は笑顔を見せて、あらためてあいさつをした。
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