星が代わりに泣いてくれるから
「違う」
レンの言葉を遮って、否定する。
私も伝えなければならない。
「違う、私も伝えないといけないことなにも今までいえてなかった。ずっと受け身で、その優しさに甘えていたのよ。私もわかってあげれてなかった。わかろうともしていなかった」
「セリカ」
「私、レンのことずっと好きよ。だから何を考えているか分からなくて、触れてもらえなくて寂しくて。レンだからこんなことを思う他の人ならこんなことも思わないだから…一緒にいてほしい。ちゃんと話してほしい、私も話すから」
久々に抱き着いたレンの身体は少し痩せていた。腕をしっかり背中に回すとレンもまた腕を回してきた。力強くふりほどけないくらいに。星が流れている。たくさんの思いを乗せて。願いを乗せて。どこかで「綺麗ー」と甲高い子どもの声がした。