愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
「合コンって、二対三で?」

「あ、私はカウントに入れないで。普通の男じゃ満足できない質なの」

いったいどういうことなの? 野菜を炒めながら、怪訝な目を優多さんに向ける。

「ということで、今日の主役は美波と真誉よ。調理は私に任せて、早く席についてらっしゃい」

早々にキッチンを追い出され、私は仕方なく客席に向かった。

予期せずテーブルに座る方々と目が合ってしまい、ごまかすように会釈する。

どうやら逃げ場はないらしい。観念してエプロンを脱ぎ、テーブルに着く。

「こんな格好ですみません」

シンプルな白ブラウスに黒パンツ。隣に座る華やかな美波に比べると貧相だ。

すると、私の正面に座る男性が「気にしなくていいよ」と眼鏡の奥の目を細めた。

「仕事服なんでしょ? 清潔感があっていいと思う」

そう言ってくれたのは、区役所で働いている十倉(とくら)さん。

グレーのスーツにネイビーのネクタイ、公務員らしいきちんとした印象だ。

「っていうか、単に十倉の好みなんでしょ? 素直に言いなよ」

そんな煽るような発言をしてきたのは、メーカー勤務の会社員、三津屋(みつや)さんだ。

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