愛しのプラトニック・オレンジ~エリート消防官の彼と溺甘同居中~
「自分の思った通りに働けて楽しそう。こっちは上の顔色見ながらで大変だよお」

そう愚痴る彼女は、なんだかキラキラしている。口で言うより、今の職場が楽しいんじゃないかな?

「それにしても、美波は随分変わったね。服もメイクも、別人みたい」

学生時代はジーンズにラフなカットソーを着ていた彼女だが、今はくるくる巻き髪に体のラインがくっきりと出るセクシーなニットを着ている。

ひらりとした上品なスカートに濃いめのメイク。バッグは高級ブランドだ。

「しっかりお給料もらってるからね。学生時代とは買うものが違うよ」

それに、と言って彼女は私たちの肩を抱き、顔を引き寄せる。

「今日は合コンって言うからさー。気合い入れてきちゃった」

ひそひそ声でそう息まくと、彼女は中央のテーブル席についた。

正面の席にはスーツ姿の男性がふたり座っている。

「あの、優多さん? これはいったい……」

テキパキと手を動かして新作メニューを調理しつつも、優多さんにこっそりと尋ねる。

「だって真誉、彼氏募集中だって言ってたじゃない? うちはお酒も扱わないし、合コンにしては健全でしょ?」

< 54 / 155 >

この作品をシェア

pagetop