敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
伯母への挨拶は予想以上に話が弾み、滞りなく終えることができた。
隼人さんと伯母は直接顔を合わせるのは初めてだったが、紅への依頼を通して何度かやりとりをしていたので、初めて知る仲でもなく、全体的にリラックスした雰囲気で盛り上がった。
『たしかに未希は家事が得意ですけれど、家庭ではたまには労わってやってくださいね』
『進藤さん。未希のこと、よろしくお願いします』
結婚する私を心配して、伯母は何度も隼人さんに頭を下げていた。その姿は母親さながらで、純粋な結婚ではないことにわずかに罪悪感が募るが、一方で伯母が安心した面持ちでいることに、やはり結婚を決めてよかったと思う。
「隼人さん、ありがとうございました」
車に乗り込んで、彼にお礼を告げる。すると隼人さんは不思議そうな面持ちになった。
「どうした?」
「あんなに嬉しそうな伯母、久しぶりに見ました」
正直に答えると、隼人さんはシートベルトをしながら言う。
「そうだな。小松社長が未希を大切に思っているのが、十分に伝わってきたよ」
「結婚って周りを安心させるためにするものでもあるんでしょうね」
隼人さんはご両親がうるさいからこのような形だけの結婚を望んでいるが、そこには両親を安心させるという意味もあるのだろう。大人になっても、親とはいつまでも子どもを心配するものなのかもしれない。
不意に胸がチクリと痛み、それを誤魔化すように隼人さんに告げる。
「よかったら少しだけ実家に寄っていただけませんか?」
引っ越しを前に取りに行っておきたいものがある。
隼人さんと伯母は直接顔を合わせるのは初めてだったが、紅への依頼を通して何度かやりとりをしていたので、初めて知る仲でもなく、全体的にリラックスした雰囲気で盛り上がった。
『たしかに未希は家事が得意ですけれど、家庭ではたまには労わってやってくださいね』
『進藤さん。未希のこと、よろしくお願いします』
結婚する私を心配して、伯母は何度も隼人さんに頭を下げていた。その姿は母親さながらで、純粋な結婚ではないことにわずかに罪悪感が募るが、一方で伯母が安心した面持ちでいることに、やはり結婚を決めてよかったと思う。
「隼人さん、ありがとうございました」
車に乗り込んで、彼にお礼を告げる。すると隼人さんは不思議そうな面持ちになった。
「どうした?」
「あんなに嬉しそうな伯母、久しぶりに見ました」
正直に答えると、隼人さんはシートベルトをしながら言う。
「そうだな。小松社長が未希を大切に思っているのが、十分に伝わってきたよ」
「結婚って周りを安心させるためにするものでもあるんでしょうね」
隼人さんはご両親がうるさいからこのような形だけの結婚を望んでいるが、そこには両親を安心させるという意味もあるのだろう。大人になっても、親とはいつまでも子どもを心配するものなのかもしれない。
不意に胸がチクリと痛み、それを誤魔化すように隼人さんに告げる。
「よかったら少しだけ実家に寄っていただけませんか?」
引っ越しを前に取りに行っておきたいものがある。