相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
自宅マンションに帰り着き、夕食を作り始める。

しかし頭の中は、奏弟のことでいっぱいだった。
「杉野さん達、カナが接客したのかな……」

「………」

「………」

「だーーもう!!
考えない!考えない!!」
再度頭を横に振り、調理に集中した。


そしてこちらは、奏弟━━━━━━━

今日最後の担当した客が帰り、奏弟も仕事をあがった。

まずすぐに、指輪とピアスをつける。
「ネオちゃん、お待たせ」
と呟いて。

私服に着替えて、更衣室の隣にある喫煙所で煙草を吸う。
すると、同じくあがってきた従業員達が入ってきた。

「んーー!煙草、うまっ!!」
「仕事終わるまで吸えないもんなぁ」

「イワカナ、今日の最後の新規どうだ?」

「ん?
あー、微妙…かな?」

「おっ!珍しいじゃん!」
「いつもなら、常連確定じゃん!」

「あと一歩ってとこで、帰っちゃったから」

「へぇー!」
「でも、最初の新規は簡単に落ちたな(笑)」

「フフ…ちょろかった(笑)」

「やっぱ新規は、イワカナだよなー」
「それか、カヲル」
「だな」

カヲルは、奏弟の次に人気の従業員で高校からの友人。
そしてLOVE vacationに勤務している従業員のほとんどは、高校の同級生で暴走族の仲間達だ。

そして奏弟とカヲルは、午前と午後にいつも別れて勤務している。
営業時間は、10時~22時まで。
シフト制で入り時間が二パターンあり、どちらかが10時~19時までで、もう一方が13時~22時までだ。

新規の客を、常連へ導くためだ。

奏弟とカヲルが最初に接客すると、常連になる確率がかなり上がる。

「じゃあ、俺帰るから!」

「ん!嶺音によろしく~!」
「今度また、飲みに行こー!」

“早く、ネオちゃんに会いたい”

足早に帰ろうとすると、喫煙所のドアが開いた。
「お疲れー」

オーナーの愛田(あいだ)だ。

「お疲れ!」
愛田は、LOVE vacationの経営者でオーナーでもある。
そして嶺音の中学生からの友人で、更に奏弟やカヲル、ここにいる従業員達が所属していた暴走族を作った男である。

愛称は、アイさん。
嶺音だけは、ラブと呼んでいる。

「お疲れです」
「奏弟、ちょうど良かった!
嶺音に言っといて!
今度、ランチ一緒しよって」

「は?嫌です。
つか、なんで俺がそんなこと言わなきゃならねぇの?」
「お前が言わねぇと、嶺音は来ないから」

「は?」
「俺が誘ったら“カナが嫌がるから行かない”っつうの!
でもお前が言ったら“カナが言うなら、会ってやるか”ってなるじゃん!」

「そりゃそうだろ!
だって、嫌だもん!
ネオちゃんは、俺のだもん!」

「お前なぁ……」

「どうしてもネオちゃんに会いたいなら、俺も一緒じゃないとダメ!」

結局━━━━今度みんなで飲みに行こうってことで話がついて、奏弟は自宅マンションに足早に帰宅した。
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