妹の方が聖女に相応しいと国を追い出されましたが、隣国の王太子に見初められました。今更戻って来て欲しいなどと言われても困ります。
 ホーネリアの豹変に驚いたのは、昨日も同じである。この短期間で、二回もそんな体験をするなんて、本当に思ってもいなかった。
 息が苦しくなってくる。一体、どうしてこんなことになってしまったのだろうか。未だに、状況が呑み込めない。

「状況をわかりやすくしましょうか。フェルーナさん、あなたの魔力をお見せください」
「魔力……」
「あなたの容疑を晴らすには、それが一番です」
「……わかりました」

 よくわからないが、私はグラッセン様の指示に従うことにした。
 それで容疑が晴れるというなら、こちらとしても望む所だ。
 そう思いながら、私は魔力を漲らせようとする。だが、私の体から魔力は出て来ない。
 そこで私は気付いた。自らの体から魔力がなくなっているということに。

「やはり、魔力がなくなっているようですね……あなたの使った悪魔の力も、これで途切れたということだ」
「悪魔の力……?」
「さて、彼女を捕えて牢屋に入れるのだ。決して、出してはならない。わかっているな?」

 そのまま、私は兵士達に囚われることになった。
 訳がわからないまま、私は牢屋に入れられるのだった。
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