弁護士は相談料として愛を請求する

 二人で顔を見合わせて優しくキスをした。

 翌日。病院に行った後、彼は送りがてら実家に来て、結婚前提で同棲させて欲しいと両親に頭を下げてくれた。

 パパはため息。ママは喜びすぎて小躍りしていた。

 結局、相談料から始まった私達の恋人としての関係は、ようやく落ち着くところが見えてきた。

 翌年も結局保育園を移れない事が決まってしまった『私』と新しい裁判で忙しすぎて結婚なんて到底無理そうな『のん』。

 私は彼のために保育園は遠くなるが、このマンションでの同棲に踏み切った。だって、このマンションは私の大好きな夜空を毎日見せてくれる。引っ越したくない。

 「すず。子供が出来たら一軒家を買って、星を見るための部屋を作ろうか」

 窓にしがみつく私を後ろから抱きしめて彼は言う。私は振り向いて答えた。

 「のんは昔から私のお月様だった。いつでもついてきて私を照らしてくれていた。今度は私がのんを守る」

 「お前が側にいるだけで、俺の幸せは守られる。ずっと一緒だ、すず」

 月明かりに照らされたふたつの影はそっとひとつになった。

fin.
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