弁護士は相談料として愛を請求する
「はあ、お役に立てて何よりです」
「まあね、下心があるから褒められたものでもないけど、あ、内緒だった」
園長が口を手で押さえてる。何の話?
外に出るともう他の保育士は帰ってしまっていた。私は急いで荷物を片付けて、駅へ向かった。今日は久しぶりに志穗と夕ご飯を一緒に食べる約束だった。志穗も忙しい。この間も九州へ取材に行ってた。今日は二ヶ月ぶりくらい。
いつも二人で来るイタリアンに入ってみると、奥のいつもの席で手を振っている。
「志穗ー、会いたかったよー」
抱きついた私を、志穗もポンポンと背中を叩いて返してくれた。席に座ると、にやついた顔を私に向けている。私は思いだした。そうだ、文句言わないと……。
「あれ?まさか文句言おうとしているの?私のお陰で窮地を脱したと望君のメールには書いてあったけど?」