低身長先輩の攻略法。
４ バスケ部の放課後 Part1
給食を食べ終わり、食器を片付けていると、ピンポンパンポ〜ン♪
軽やかなメロディーが流れ始めた。
ん？
なんだろう…。
「静かにー！」
と先生が言う。
『バスケ部は1時10分、体育館に集合してください』
ば、バスケ部!?
「やばい！」
「アスカあと3分だよ〜！」
「えぇっ!?」
先輩2人と一緒に廊下を駆け抜ける。
ギリギリ残り1分ほどで体育館に着いた。
「間に合ったぁ…」
全員集まり、先生が口を開く。
「今日の午後練は森咲先生の手伝いを頼む。俺は会議に出るから、失礼の無いように」
手伝い…？
と思ったけど、どうやら校庭と体育館の清掃と整理をするみたい。
そして予定表のプリントが配られ、目を通していく。
あ、今月は部活が少ない…。
今日の手伝いは男バスと合同らしい。
やったっ…！と心の中でガッツポーズ。
「じゃ、解散」
先生の一言に、みんなが話し始める。
「アスカ、ミライ、帰ろ〜」
リュウに声をかけられ、頷いて後を着いて行く。
「あ、サク〜！」
「何？」
「あの理科の宿題写さして」
「いいよ」
話しているのは仲村サク。
仁科中1年きっての天才で、完全理系。
数学と理科はお手のもの。
「アスカ〜、お前も手伝って」
「えぇ？」
苦笑いしながらあとを着いて行った。
教室へ入ると、早速理科ノートを開く。
「どこがわかんない？」
「えーと…ここ！」
「あぁ、ここはね…」
サクがシャーペンをカチカチならしながら問題の解説を始める。
「サクー！俺にも教えてー！」
ミライが寄ってくる。
続々とバスケ部メンバーが寄ってきて、みんなでプリントを解き始めた。
んーっ！
終わったぁ…！
うーんと伸びをして、体を伸ばす。
「次理科だぞー！急げー！」
学年主任の先生がパンパンッと手を叩く。
急いで教室を出て、理科室へと向かう。
「やば〜」
理科の先生もあまり好かれていなくて、みんな理科室に嫌そうに急いでいる。
今日もなんとなくノートをとって、授業が終わった。
帰りの会を終えて、急いでバッグの中に教科書をねじ込み、ロッカーからバッシュを引っ張り出してナップザックに押し込む。
「ナナ！行こう！」
「早いよアスカぁ…」
体育館に集合と言われていたので、階段を駆け下りる。
先輩っ♪先輩っ♪
鼻歌でも歌っちゃいそうなルンルン気分で体育館のドアを開けた。
「早っ」
「やっほ〜アスカ！」
女バスの先輩と男バスの先輩が笑って話している。
やがて全員が揃い、先生が口を開いた。
「んーと、今日お願いしたいのが、体育館の整理と校庭の整備、体育倉庫の整理。分け方はお任せするね」
森咲先生は陸上部があるため、足早に去っていく。
「どうする？分け方」
「適当でよくね？アスカ〜、一緒にやろ！」
ミライの声にこくりと頷いた。
「じゃあ俺も！」
「えー俺も…！」
わわっ…！
「落ち着け男子ー！グッパーしよ」
結局、私の決まったグループの1年生メンバーは私、ナナ、イオリ、ミナ、モエとミライ、リュウ、サク、ハヤテ。
2年生は、女バスの凛花(ﾘﾝｶ)先輩、海(ｳﾐ)先輩、真由(ﾏﾕ)先輩、希乃(ﾉﾉ)先輩。
男バスのミツ先輩、ハオ先輩、シュン先輩、そして…キサト先輩。
「俺のチームは体育倉庫行くぞー！」
そう言ったソラ先輩。
じゃあ、私は…体育館か。
「よっしゃあ！やるぞー！」
リンカ先輩がぐっとジャージの袖を捲りあげる。
「先輩気合い入ってますね笑」
ミライが微笑みかけると、リンカ先輩は「え！」とびっくりした様子。
そして、慌ててマユ先輩の方に走っていく。
「やばいやばい、ミライくんに話しかけられた…っ！かっこよすぎる…!!」
か、かっこいい…？
ミライは確かに顔が整っているし、身長も低くはないけれど…。
あまり兄弟をかっこいいと思う感覚はなかった。
「どうしよう俺…リンカ先輩に嫌われたかもしんない…」
こっちはこっちで何か勘違いしてるなぁ…。
「さっ！やろー！」
「まずは倉庫の物全部出すぞー！」
シュン先輩の言葉に、みんなが倉庫の中に入る。
私は倉庫から出てきた物を体育館の奥の方に追いやる係。
「アスカー！パスー！」
「おっけー！」
モエから跳び箱がのったローラーつきの台を受け取り押す。
っ、重…！
モエはこんなの1人で押せたの…!?と気になって見ると、ハオ先輩が一緒に押していた。
やばっ…！
ぴくりとも動かない跳び箱に、ため息ばかり。
「なーにやってんだよ」
すっと横から手が伸びてくる。
「っ、サク…」
キサト先輩が良かった…という心の声をしまい込み、「ありがとう」と笑いかける。
「ん、別に」
サクはもともと白い肌にすらりとした身体で、ベリーショートの女の子と勘違いされることも多かった。
けど…。
やっぱり小学校とは違うんだなぁ…と微笑ましく思った。
軽やかなメロディーが流れ始めた。
ん？
なんだろう…。
「静かにー！」
と先生が言う。
『バスケ部は1時10分、体育館に集合してください』
ば、バスケ部!?
「やばい！」
「アスカあと3分だよ〜！」
「えぇっ!?」
先輩2人と一緒に廊下を駆け抜ける。
ギリギリ残り1分ほどで体育館に着いた。
「間に合ったぁ…」
全員集まり、先生が口を開く。
「今日の午後練は森咲先生の手伝いを頼む。俺は会議に出るから、失礼の無いように」
手伝い…？
と思ったけど、どうやら校庭と体育館の清掃と整理をするみたい。
そして予定表のプリントが配られ、目を通していく。
あ、今月は部活が少ない…。
今日の手伝いは男バスと合同らしい。
やったっ…！と心の中でガッツポーズ。
「じゃ、解散」
先生の一言に、みんなが話し始める。
「アスカ、ミライ、帰ろ〜」
リュウに声をかけられ、頷いて後を着いて行く。
「あ、サク〜！」
「何？」
「あの理科の宿題写さして」
「いいよ」
話しているのは仲村サク。
仁科中1年きっての天才で、完全理系。
数学と理科はお手のもの。
「アスカ〜、お前も手伝って」
「えぇ？」
苦笑いしながらあとを着いて行った。
教室へ入ると、早速理科ノートを開く。
「どこがわかんない？」
「えーと…ここ！」
「あぁ、ここはね…」
サクがシャーペンをカチカチならしながら問題の解説を始める。
「サクー！俺にも教えてー！」
ミライが寄ってくる。
続々とバスケ部メンバーが寄ってきて、みんなでプリントを解き始めた。
んーっ！
終わったぁ…！
うーんと伸びをして、体を伸ばす。
「次理科だぞー！急げー！」
学年主任の先生がパンパンッと手を叩く。
急いで教室を出て、理科室へと向かう。
「やば〜」
理科の先生もあまり好かれていなくて、みんな理科室に嫌そうに急いでいる。
今日もなんとなくノートをとって、授業が終わった。
帰りの会を終えて、急いでバッグの中に教科書をねじ込み、ロッカーからバッシュを引っ張り出してナップザックに押し込む。
「ナナ！行こう！」
「早いよアスカぁ…」
体育館に集合と言われていたので、階段を駆け下りる。
先輩っ♪先輩っ♪
鼻歌でも歌っちゃいそうなルンルン気分で体育館のドアを開けた。
「早っ」
「やっほ〜アスカ！」
女バスの先輩と男バスの先輩が笑って話している。
やがて全員が揃い、先生が口を開いた。
「んーと、今日お願いしたいのが、体育館の整理と校庭の整備、体育倉庫の整理。分け方はお任せするね」
森咲先生は陸上部があるため、足早に去っていく。
「どうする？分け方」
「適当でよくね？アスカ〜、一緒にやろ！」
ミライの声にこくりと頷いた。
「じゃあ俺も！」
「えー俺も…！」
わわっ…！
「落ち着け男子ー！グッパーしよ」
結局、私の決まったグループの1年生メンバーは私、ナナ、イオリ、ミナ、モエとミライ、リュウ、サク、ハヤテ。
2年生は、女バスの凛花(ﾘﾝｶ)先輩、海(ｳﾐ)先輩、真由(ﾏﾕ)先輩、希乃(ﾉﾉ)先輩。
男バスのミツ先輩、ハオ先輩、シュン先輩、そして…キサト先輩。
「俺のチームは体育倉庫行くぞー！」
そう言ったソラ先輩。
じゃあ、私は…体育館か。
「よっしゃあ！やるぞー！」
リンカ先輩がぐっとジャージの袖を捲りあげる。
「先輩気合い入ってますね笑」
ミライが微笑みかけると、リンカ先輩は「え！」とびっくりした様子。
そして、慌ててマユ先輩の方に走っていく。
「やばいやばい、ミライくんに話しかけられた…っ！かっこよすぎる…!!」
か、かっこいい…？
ミライは確かに顔が整っているし、身長も低くはないけれど…。
あまり兄弟をかっこいいと思う感覚はなかった。
「どうしよう俺…リンカ先輩に嫌われたかもしんない…」
こっちはこっちで何か勘違いしてるなぁ…。
「さっ！やろー！」
「まずは倉庫の物全部出すぞー！」
シュン先輩の言葉に、みんなが倉庫の中に入る。
私は倉庫から出てきた物を体育館の奥の方に追いやる係。
「アスカー！パスー！」
「おっけー！」
モエから跳び箱がのったローラーつきの台を受け取り押す。
っ、重…！
モエはこんなの1人で押せたの…!?と気になって見ると、ハオ先輩が一緒に押していた。
やばっ…！
ぴくりとも動かない跳び箱に、ため息ばかり。
「なーにやってんだよ」
すっと横から手が伸びてくる。
「っ、サク…」
キサト先輩が良かった…という心の声をしまい込み、「ありがとう」と笑いかける。
「ん、別に」
サクはもともと白い肌にすらりとした身体で、ベリーショートの女の子と勘違いされることも多かった。
けど…。
やっぱり小学校とは違うんだなぁ…と微笑ましく思った。
