再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
パーティ会場に悲鳴が満ち、地獄が始まった。
ギャアギャアと世界の終わりだと喚き散らす貴族たちが逃げ惑うが、パーティ会場のドアはなぜか頑なにしまったままだ。
どこにも逃げられない。
「出して!ここから出して!」
「逃げなきゃ!」
「でも逃げるってどこに?!王城の外は洪水なんだろう?!」
誰かの取り乱した声が妙に耳に残って、どこへ逃げるのかと誰もの胸に疑問が湧いた。
おさまれどもまた揺れて、何度も王城が揺れて、何度も響く水の轟音と無力な悲鳴だけが現実を知らせる。逃げる場所などどこにもないと知らされる。
「一体、どこへ逃げたら……」