冷血警視正は孤独な令嬢を溺愛で娶り満たす
 蛍の護衛という特別任務がなくなってしまったので、最近の左京は以前ほど早く帰宅できなくなっていた。

 シャワーを浴びに戻るだけでろくに眠りもせずに霞が関にUターンなんて日も多い。だけど、貴重な休みはすべて蛍のために使ってくれるし惜しみない愛情は十分に伝わってくるから不安はなかった。

「がんばる左京さんをずっとそばで見ていられること、すごく幸せに感じます」
「ありがとう。蛍のほうは最近の仕事はどうだ?」
「とっても順調です。最近、同僚と外でランチをすることも増えたんですが、新しいお店を開拓したりするのが楽しくて」

 きっかけは唯が声をかけてくれたことだった。仕事に集中したい日はお弁当、でもたまの息抜きも仕事の効率をあげるのに重要だと知ることができた。

「そうだ。私、平日の週に一回バレエを習いに行くことにしたんです。会社の近くにダンススタジオがあるみたいで」

 この情報も唯がもたらしてくれたものだ。彼女はそこでピラティスのクラスを受講しているそうで、クラシックバレエのクラスもあると教えてくれた。

 バレエ専門の教室とは違い、大人から始める人も多いそうで気軽に楽しむにはぴったりだと思ったのだ。
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