野いちご学園 逆ハーアイドル寮
惨めだ。
自分の存在自体が、恥ずかしくてたまらない。
――絢人先生を独占したい。
そんな身分違いすぎる欲望なんて、抱かないようにしたいのに……
沸き上がってくるの。
嫉妬でぐちゃぐちゃな感情が。
この醜い感情、どう処理したらいいのかわからないよ。
また涙腺が緩み、鼻がツンと痛くなった。
これ以上泣きたくない。
唇を痛いくらいに噛みしめ、涙の製造を何とか食い止める。
「ねぇねぇ花園さん。私に作った曲を聞かせてよ。学園のアイドルたちの紹介原稿を作る参考にしたいし」
それは……嫌……です……
私は先生に聞いてほしくて、ここに来たんです。