野いちご学園 逆ハーアイドル寮
「私からもお願いします。稲森さんのMCが成功するよう、協力してあげてください」
絢人先生まで、そんなことを言うんだ。
はぁぁぁぁ。
私って、ほんとバカだなぁ。
何度傷つけば、夢と現実を見分けられるようになるんだろう。
先生が今まで私に優しくしてくれていたのは、特別だからじゃない。
私がこの学園の生徒だから。
極度のコミュ障で友達がいない、可哀そうなぼっちだったから。
いつか登校拒否をしそうな生徒の心のケアをするのは、教師として当たり前で。
放課後は毎日、いやいや私と一緒にいてくれたのかもしれない。