野いちご学園 逆ハーアイドル寮
腹式呼吸を意識して、お腹に溜めた空気を吐き出そうとしたちょうどその時
「アハハハハ~ 教室で何やってるわけ?」
私をバカにするかのよう。
パチパチと手を叩きながら、生徒たちが教室に入って来た。
「ひとりぼっちでMCの練習? ウケるんですけど~」
メイクがキツめな女子3人組。
私と同じクラスで、我が強い陽キャさん達だ。
――お弁当のおかずを、黒板に投げつけろ!
彼女たちに命令されたあの日から、不機嫌顔で私を避けていた人たちなのに。
なんで今、私の目の前にいるの?
教卓の前に立つ私を、女子3人が囲んでいるこの状況。
嫌な予感しかしない。
私は教室から逃げ出そうと、体を横に向ける。
でも、逃亡できなった。
一人の女子がステップをのぼり、私の横に立ったから。