初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい
はっきり問い詰められて、私はぐっと息を呑む。
バレているとは思っていたが、こうして聞かれると、なんとも答えづらい。
新婚早々に喧嘩したなど、私だって恥ずかしいと思っているんだ。こんなはっきり聞かなくてもいいじゃないか。
「若旦那様は女性への対応が誠に不器用ですから、爺やは大変心配です」
「ステファニー様はずっと坊ちゃ……若旦那様をお好きだったのですよ? このタイミングで喧嘩だなんて、若旦那様が何かしでかしたに違いありません!」
執事だけでなく、メイド長まで私を責めるような目で見てくる。
「……夫婦の仲の問題だ。私一人で話に行ってくる!」
昨日のことなど、こんなところで相談できるか!
私は絞り出すようにそう宣言すると、胡乱な顔をした二人と侍女を置いてステファニーの部屋へと向かったのだった。