初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい

「いいからここを開けろ。……昨日のは、その……私が悪かったよ」
『いいえ、わたくしが全て悪いのです』
「お前が悪い女なのはいつものこと……じゃなかった。もういいから、全部水に流して顔を見せてくれ」
『わたくしの顔を見せるなど、お目汚しできません』
「10年以上付きまとっておいて何言ってるんだ。今更だろう」

 なんというか、朝からステファニーの顔を見ないなんて変な感じなのだ。

 私達は結婚前の3年間、セイントルキア学園という3年制の学校に通っていたが、彼女は毎朝、私と一緒に通学するのだと朝ご飯の時間から押しかけてきていた。
 なんなら、私を毎日起こしているのは彼女だった。
 寝ている私に悪戯するので、非常に嫌な来訪者だったが、もはや私にとって、彼女の顔を見ない方が非日常なのだ。
 だから、朝から彼女の顔を見ないのは、どうにも困る。別に決して、私が彼女に会いたい訳ではない。けれども、普段あるものがないとむずむずするというか、そういうやつなのだ。

 私が心の中で理屈の整理をしていると、ステファニーからの返事がきた。

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