初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい


 今もまだ琥珀色の瞳を涙で揺らす彼女に、私は息が止まるかと思うほどの衝撃を受ける。

「な、あ……ステフ、どうした」
「……」
「本当に、昨日からどうしたんだ。何か気に食わないことがあったのか?」
「…………会えないって、言いましたのに」
「……すまん」

 昨晩泣き明かしたことを思わせる掠れた声でポツリと責められて、私は慌てながら謝罪する。

 なんだ、どうしてまだ泣いているんだ。
 誰が泣かせたんだ。私か。私なのか。

 彼女は私の謝罪を受けると、下を向いて小さな肩を震わせながら、ポロポロと涙をこぼしていた。

 こんなに小さくなった彼女を見たのは初めてだった。

 彼女はいつだって、明るくて傲慢で奔放で、私を振り回すばかりだったのに。
 いや、今この瞬間も、私は振り回されているが……。

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