初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい
「ちょっと待て。ステファニーは私に振られたのか?」
「他に誰がいらっしゃいますの?」
恨みがましい顔で睨まれて、私は慌てる。
「あのくらい言っても、いつもは全然取り合わなかったじゃないか」
「マイケル卿の性癖だと思っていましたの」
「え?」
ステファニーの言葉が、脳に入ってこない。
私の……なんだって?
「あの……ステフ?」
「性癖だと思っていましたの」
に、二回も言ったぞ!
聞き間違いではなかったらしい。
「もっと分かりやすく頼む」
「分かりましたわ」
ステファニーは頷くと、私からそっと離れて、魔力で黒い鞭を作り出した。
彼女は闇属性の魔法が得意で、魔力を固めて物質化したものをよく便利そうに使っているのだ。
相変わらず、見事な腕前で魔法を操るものだ。
……いや、そうじゃない。
なんでここで鞭?
「あの、ステフ、ちょっと待っ……」
全てを言い切る前に、彼女は私を鞭で縛り上げてしまう。
そうしてバランスを崩して倒れそうになった私を、鞭に絡めたままヒョイとベッドに放り投げたのだ!