初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい
「いや、ステファニー。私はそこまで深刻に考えて発言した訳では」
私はこの非常事態に目を白黒させながら、現実逃避しようとする精神をなんとか奮い立たせて、言い訳をする。
「じゃあ昨日のあれは、ただのマイケル卿の性癖によるプレイの一環で、本当はわたくしにメロメロキュンキュンの愛妻家ですの?」
「なぁっ!? いや、別にその、メロメロとやらは知らないが……」
「ではやはり、わたくしを愛してもいないし、今後愛することもないのですね」
恐ろしい問いかけに、私はビシリと石像のように固まってしまう。
なんだこの状況は。
私は、ステファニーにいつもどおりに戻ってほしいだけなのだ。
いや、いつもよりも少し控えめなくらいだと嬉しかったりはするが、とにかく彼女が元気に笑っていないと落ち着かない。
それだけなのに、何故この恐ろしい二択を迫られてしまうことになってしまったのだ。
いつもどおりに後者を選ぶと、ステファニーは私に失恋したと思って、私から心を離してしまうのだろう。
かと言って、前者……わ、私は彼女にメロメロキュンキュンなのか? あ、あ、愛……性癖……!?