初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい


「ねえねえ、ステファニーお姉様!」
「どうしたの? マリー」
「マ・イ・ケ・ル・お兄様! の…………はどう?」 

 なんだ? 私の話をしているのか?
 マリアの奴、嫌なところだけ私に聞こえるように話をするな……。

 そんなことを思っていると、急にステファニーの顔つきが変わって、カフェルームにおどろおどろしい空気が立ち込める。
 そしてなんと、彼女はこんなことを言い始めたのだ。



「処刑よ処刑! 絶対に許しませんわ。生きていることを後悔させてやりますわ……!」



(な、何ッ……!?)

 なにやらステファニーは、親の仇でも見たかのような顔をしている。
 しかも魔法で作り出した黒い鞭を両手で持って威嚇するというオプション付きだ。

(そんなにステファニーは私のことを怒っているのか! こ、これはその、姿を見せたら殺されるのでは……!?)

 私の脳裏には、昨日妹達に押し付けられた書籍の結末が走馬灯のように駆け巡る。
 奴隷落ち。物乞い。不能になるほどの拷問。そして処刑……?

 血の気が引く思いで木の影から彼女を見つめていると、ミリアリーゼがステファニーにコソコソと話をしている。


 そしてなんと、そこからパッと、ステファニーがこちらを振り返ったのだ!

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