筒井くんと眠る夜 〜年下ワンコ系男子は御曹司への嫉妬を隠さない〜
「……ぁん……」
耳元に唇が触れる距離で囁かれると同意する前に背中のホックがごく自然に外されて、感触を確かめるように脇からゆっくりと撫でられる。
「ん……っ」
男性らしい骨ばった大きな手が私の胸を包む。
親指でわざと先端に触れられ、身体がピク…と反応してしまう。
「……ん……つ、だめ……シャワー……」
「このまましたい」
「……シャワー……あび、たい……」
「ウソだよね。小夜ちゃんのカラダはこんなにしたがってるもん」
そう言って、彼はわざと私の音を聞かせる。
「いいでしょ?」
心地良い低音ボイスが耳から一瞬で全身に響き渡っても、私は素直に「Yes」と言えずに首を横に振る。
「だ、め………ん……」
拒否の言葉しか出てこない天邪鬼な唇を塞がれる。
絡められた舌が蕩けていく。
「素直にならないと止めちゃうよ? いいの?」
「……や……だ め」
不服さを滲ませながら本音を口にすると、彼はクスッと不敵に笑う。
「よくできました」
また低音で囁かれ、それだけで意識が飛びそうになる。
「小夜ちゃん、かわいい」
広いソファの上に組み敷かれ、彼の重みと熱と、私には無い質量を感じる。

< 2 / 50 >

この作品をシェア

pagetop