別れさせ屋の仲間になった私の結末
「もういい。わかったよ」

私はキングのときにしか関われない。

キングのときと言っても、放課後にここで会うだけで、別れさせ屋の仕事を手伝うことも出来ない。

「……スタンプカードは簡単だから、相良くんが作って。割引券は私が作るから。……潤さんに見せるのも、別々にしよう」

キングの手元にあるリスト表を手に取って、リュックの中にしまう。

「……水城」

呆れているような口振りで呼び止められるけれど、今はもう何も聞きたくない。

「もう相良くんには近づかないから、安心して」

返した言葉は、情けないほどに子供じみたもので。あからさまに拗ねている自分がかっこ悪くて、嫌になる。

だけど、悲しいの。

これ以上は近づくなと一線を引かれていることが、つらかった。
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