別れさせ屋の仲間になった私の結末
Card 26 ♥︎ イジワルナオトコ
「お似合いだよな」
ベビーピンクの髪の向こうで、大きな瞳が私の反応をうかがっている。
笑ってはいるけれど、意地悪な表情。
さっきも私が即答で仲間になったとき、この人は「さすが」と口にしていた。
──さすがストーカー、すぐに返事をした。
とでも言いたげに。
「そうだね、美男美女で絵になるね」
感情的にならないよう落ち着いて答えると、案の定、ミカモくんはニヤニヤと口元を緩めた。
何か言いたげな表情を見ないようにして、階段へと歩く。
「あのふたりってさ、高校に入る前から知り合いだったみたいで」
後を追うようにしてついてくるミカモくんは、話しながら私の顔を覗き込む。
「中学は別だったらしいんだけど、一体、どういう関係なんだろーね」
まっすぐ前を向いているけれど、声には笑みが混じっているから、顔を見なくても面白がられていることがわかる。
無反応だから、つまらなさを感じたのかもしれない。
ミカモくんはぴょんと数段早く階段をおり、私の目の前に立ちふさがる。
そして、
「“元恋人”だったりして」
真正面から不安をあおるような言葉を囁いてきた。
「ミカモくん……私のこと、ストーカーだと思ってるの?」
相手にしないと決めたばかりなのに、こらえきれず、たずねてしまった。
ベビーピンクの髪の向こうで、大きな瞳が私の反応をうかがっている。
笑ってはいるけれど、意地悪な表情。
さっきも私が即答で仲間になったとき、この人は「さすが」と口にしていた。
──さすがストーカー、すぐに返事をした。
とでも言いたげに。
「そうだね、美男美女で絵になるね」
感情的にならないよう落ち着いて答えると、案の定、ミカモくんはニヤニヤと口元を緩めた。
何か言いたげな表情を見ないようにして、階段へと歩く。
「あのふたりってさ、高校に入る前から知り合いだったみたいで」
後を追うようにしてついてくるミカモくんは、話しながら私の顔を覗き込む。
「中学は別だったらしいんだけど、一体、どういう関係なんだろーね」
まっすぐ前を向いているけれど、声には笑みが混じっているから、顔を見なくても面白がられていることがわかる。
無反応だから、つまらなさを感じたのかもしれない。
ミカモくんはぴょんと数段早く階段をおり、私の目の前に立ちふさがる。
そして、
「“元恋人”だったりして」
真正面から不安をあおるような言葉を囁いてきた。
「ミカモくん……私のこと、ストーカーだと思ってるの?」
相手にしないと決めたばかりなのに、こらえきれず、たずねてしまった。