世界で一番好きな人

「ふーん。どうせエロいことだろー？」


「は、はあ！？千瑛と一緒にしないでよね！」


「ぶっは、まじになってやんの。そうだよな、茉莉花はお子ちゃまだもんな」


「な…っ！」



千瑛は、あははと楽しそうに笑っている。


不覚にも、その無邪気な笑顔にキュンとしてしまった。



転ぶフリ…。そうだよね。千瑛だって、くっつかれたらドキッとしてくれるはず…！



「…わあ！転ぶー！」


「ん？ここの装飾取れかかってんじゃん」



階段を踏み外すフリをして千瑛の背中に飛びつこうとしたが、壁装飾に気を取られた千瑛にひょいっとかわされてしまう。



「え？うわあああ！」