最強風紀委員長は、死亡フラグを回避しない
一章 サード・サリファンの役割
 聖アリスト教会学園は、貴族の中でも優秀な頭脳や、軍人として相応しい才能を持った選ばれた少年たちが通う国で一番の学校である。十六歳から十八歳まで三年間学び、卒業後は博学、軍事学へと進み、将来の高い役職や地位が約束されている。

 将来の社会性に繋げるべく、学園内のほとんどを生徒たち自身がみるという特徴もあった。生徒会を中心に運営が行なわれ、次に風紀委員会が学園内の治安と風紀を維持した。もし生徒会が暴走した場合、彼らにはそれを止めるだけの権限が持たされている。

 国を治める国王を、そばで支える聖軍事機関のトップが皇帝だ。学園のトップである生徒会長は『次期皇帝』が務めることが決められており、学園内での絶対的な主導者として生徒たちからは『皇帝』と呼ばれてもいた。

 生徒会は会長の他は、基本的に高い身分と権力によって選ばれる。しかし、ある聖騎士一族の子孫が揃った年度については、必ず将来の『次期皇帝』の右腕になる彼らが各役職の席についた。
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