祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~

10 小箱

 お店の中で和気藹々とした騎士団の皆さんは、大きな笑い声をあげたりしている。明るく楽しそうな空気の中で、大きなため息をひとつついてしまった。

 私たちはこういう街に来た時は、二日か三日滞在する。

 そういう予定で日程が組まれているし、別に差し迫っている訳でもないのにふた月の間ずっと魔物退治のことを考えなければいけない訳でもない。週末と似たような感覚で、休息も取ることが出来る。

 今までの街ではジュリアスに話を聞いたり報告書を書いている彼に纏わり付いて部屋に居たんだけど、昨日の今日でそんな気分にもなれなくて、騎士団の皆さんの買い物に同行させて貰った。

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